暑くなったり寒くなったり照ったり振ったり迷惑だからちょっとお日様と話しつけてきてくれ、
なんて無茶な依頼を真に受けて、「おーい、おひさまぁ、おひさまぁ」とか叫びながら走り出す作さん。
お日様が西に沈んで、あきらめて帰ってきたと思いきや、明日の朝になればどうせ東の空に出てくるからそれを待ち受けようと家に帰ってきました、なんて言う始末。頭がいいんだか悪いんだか。
その作さんとの問答がこの落語の肝。
話はひょんなことから八幡さまのことに。
八という字は出世する数からなあ、この世のことはすべて八という字から成り立っているんだ。
まぬけな作さん相手に知識をひけらかそうと、八のつくものをどんどん並べ立てる。
八百万、江戸の町数が八百八町で大阪が八百八橋…なんて具合。
「義経は源九郎で、八の字はついていませんねえ」
作さんからの鋭い指摘も、「背中に七つの道具を背負って、よく言う弁慶の一番勝負、七に一を足せば八になるだろう」と難なくかわす。
そんなこんなでどんなことにも八を当てはめていく、そのやりとりが実に滑稽でおかしい。
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